初めてヘルシンキ旅行に出かける方は、市内の主な見どころを回る観光バスツアーに参加してみてはいかがでしょうか。約2時間で主な見どころを回ることができ、しかも日本語の音声ガイドがついているので、フィンランドやヘルシンキの歴史を理解するのに大変役に立ちます。
- ヘルシンキを一気に回る「パノラマ」と途中下車可能「ホップオンホップオフ」の2種類ツアーがある
- 日本語のオーディオガイドで説明を受けられる
- 価格は32ユーロ(16歳以上)だがヘルシンキカードで無料(途中停車するテンペリアウキオ教会の拝観料もカードで無料)
- 途中下車ツアーはヘルシンキカードでは無料にならないが割引は受けられる
- エスプラーナディ公園から海沿い→内陸部をバスでゆっくり回る
- 日本語ガイドのエピソードがとても面白かった
ヘルシンキ観光バスツアーは2種類ある
ヘルシンキを周遊する観光バスツアーは、ストロッマ・ツーリズム社が催行しており、2種類のツアーがあります。
- Helsinki Panorama Sightseeing Audio Tour(以下、パノラマ観光ツアー)
- Hop on Hop off(以下、ホップオンホップオフツアー)
2つのツアーは観光コースがほぼ同じで、どちらも日本語の音声ガイドを楽しむことができます。違いは、途中下車が自由にできる、できないによります。パノラマ観光ツアーは市内の観光地を一気に巡る(テンペリアウキオ教会で一時停車)のですが、ホップオンホップオフツアーは13の主要な観光地で自由に乗り降りができるという点で異なるのです。
ヘルシンキ観光バスツアーの価格
2つのヘルシンキの観光バスツアーにかかる価格は以下の通りです(いずれも2018年1月現在)。
- パノラマ観光ツアーは32ユーロ(大人料金、6〜15歳は16ユーロ、5歳以下は無料)
- ホップオンホップオフツアーは27ユーロ(24時間有効チケット、ヘルシンキカードで12ユーロに割引)
私が旅行した時は1ユーロ135円だったので、パノラマ観光ツアーなら4000円以上かかる計算になります。2時間半で4000円超…高いとみるか安いと感じるかは、記事を読んでいるあなた次第です。私はブログを書くネタになると思いましたし、何よりヘルシンキを短時間でよく知ることができるチャンスだと感じました。
ヘルシンキカードを使えばパノラマ観光バスツアーは無料!
気軽に参加できるような値段とは言いにくいヘルシンキ周遊バスツアーですが、実は無料で参加できる方法があります。
それは、ヘルシンキカードの利用です。ヘルシンキカードを提示するだけで32ユーロが無料になるというから驚きですね。ヘルシンキカードの購入方法や利用体験レポートについては以下の関連記事をご覧ください。
今回の場合、24時間利用できるヘルシンキカードを購入すると、交通デイチケット24時間分(9ユーロ)とバスツアーを合わせると計40ユーロ。バスツアーの後には美術館や博物館へ1カ所以上訪れるだけで元がとれてしまうので、使い方によっては非常にお得なのです。
ホップオンホップオフツアーはヘルシンキカードで割引になる
ちなみに、途中下車可能なホップオンホップオフツアーでは無料とまではいきませんが、先にも書いた通りヘルシンキカードを提示すると割引サービスを受けることができます。27ユーロが12ユーロになるので、15ユーロもお得です。
ホップオンホップオフツアーを使うメリットは、観光地への移動と観光を一度にできる点にあります。主要観光地をじっくり見たいという方は、こちらの方がおすすめです。
ヘルシンキ観光バスツアーの参加方法
2つのヘルシンキ観光バスツアーに参加する方法は2つあります。
- 観光案内所でチケットを購入する
- ヘルシンキカードを提示する(無料、または割引サービスが受けられる)
パノラマ観光バスツアーの場合、ヘルシンキカードを持っていれば観光案内所でチケットを買わなくても、バス乗り場でカードを提示するだけで乗車手続きをすることができるので手間が省けます。
ヘルシンキ観光ツアーバスの乗車場所
初めてヘルシンキ旅行をする方にとって非常にわかりにくいのが、観光バスの乗車場所です。
パノラマ観光ツアーの乗車位置は、ざっくり説明するとエスプラーナディ公園となります。具体的には「ポホヨイスエスプラーナディ通りの角」と表現するのが正しいかもしれませんが、地理がわからない方にはなんのこっちゃと言われそうなので、自分なりにもう少し噛み砕いて説明します。
まず、エスプラーナディ公園の近くにある観光案内所を目指しましょう…と言いたいところなのですが、2019年時点では公園沿いの観光案内所は閉鎖されました。
旧観光案内所とエスプラーナディ公園に挟まれている大きな通りが「ポホヨイスエスプラーナディ通り」になります。目安としてはインテリア雑貨店「イッタラストア」まで来たら、もう1区画先を目指してください。
旧観光案内所に着いたら公園に向かって立ち、公園沿いに右方向へ歩きます。すると、信号のある1つ目の交差点にぶつかります。ここを公園方向となる左に向かって曲がり、中央あたりまで歩くと観光バスの停留所があります。エスプラーナディ公園にある「KAPPERI(カッペリ)」と呼ばれるレストランが目印です。
停留所には赤い服を着たスタッフがいますので、購入したチケットを見せるかヘルシンキカードを提示しましょう。ヘルシンキカードの裏側にあるバーコードをピッとスキャンされます。
バスは赤色の2階建てで、パノラマと書かれているので一目瞭然。バスに乗り込む人だかりができているのでわかりやすいはずです。
ヘルシンキ観光バスツアーの出発時間
ヘルシンキ観光バスツアーの出発時間は11:00と13:30の2回です(2018年1月調べ)。
ただ、注意したいのは、9月4日から5月1日の間は13:30分の回は金・土曜しか運行しないという点でしょう。夏季の運行期間が終われば週末以外は運行回数を減らすということですね。
後から観光パンフレットを見て気づいたのですが、出発場所はエスプラーナディ公園だけではありません。カタヤノッカターミナル(Viking Line)では10:30(1月7日〜6月8日は除く)、オリンピアターミナル(Silja Line)は10:45にいれば出発前に乗車できるそうです。
クリスマス本番の12月24〜26日はバスツアーが休みとなるので注意しましょう。
ヘルシンキ観光バスツアーのルート
実際にヘルシンキのパノラマ観光バスツアーに参加してみました。
気になるルートは、エスプラーナディ公園を出発して、時計回りに海岸沿いを中心に回って一周するというものです。字だけ書いてもイメージしづらいのですが、順番に回ったルートを紹介します(細かいため一部割愛)。
- エスプラーナディ公園
- 元老院広場&ヘルシンキ大聖堂
- ウスペンスキー寺院
- 大統領官邸&バルト海の乙女像
- オリンピアターミナル(船着場)
- 南部のおしゃれな街並み
- 造船所
- ストックマンデパート周辺
- テンペリアウキオ教会(30分間の停車)
- 西海岸
- シベリウス公園
- トゥーロ湾
- オペラ劇場
- オリンピックスタジアム公園
- 国会議事堂
- フィンランディアホール
- ヘルシンキ中央駅
- ヘルシンキ大聖堂
テンペリアウキオ教会での停車30分を含めて、私の場合は午前11時から午後1時くらいまでかかりました。ガイドツアーでは1時間45分と書いてありますが、実際は2時間以上かかるので注意しましょう。
テンペリアウキオ教会を見学するには拝観料がかかります。3ユーロですが、ヘルシンキカードを持っていれば無料で入れます(2018年1月現在)。私はヘルシンキカードを持っていたにもかかわらず、意味もわからず3ユーロ払ってしまいました。
ヘルシンキ観光バスツアーは日本語など10言語に対応
バスは常時時速10キロ程度のノロノロしたスピードで走行してます。バスの天井からイヤホンがぶら下がっていて、ボタンを何回か押しながら言語を選択します。フィンランド語、スウェーデン語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ロシア語、日本語、中国語の計10言語です。
肝心のオーディオガイドの内容ですが「フィンランドの公用語はスウェーデン語とフィンランド語の2つがあるが、最初に話した言語で最後まで話し通す義務があると法律で定められている」などの都市伝説のようなネタ話がざくざく出てきます。
ヘルシンキの人々の暮らしがよく伝わるエピソードもたくさんあり、現地の暮らしぶりも非常によく伝わります。このガイドを聴くだけでもお金を払いたい。そう思わせる日本語ガイドでした。
今回参加したのはオーディオガイドツアーでしたが、実際にガイドさんが案内してくれるヘルシンキ周遊ツアーもあります。価格は同じでヘルシンキカードを利用すると無料なのも同じですが、相違点もあるので掲げておきます。
- 開催期間は7月1日〜8月6日まで(2017年実績)
- 開催時間は10:30の1回のみ
- 言語はスウェーデン語と英語のみ